最近では普通の庭でなく、中庭を造る家をよく見かけるようになりました。中庭のある家はコートハウスと呼ばれ、憧れの住まいとして注目を集めています。古くは京都の町家などに取り入れられ、再びその人気が高まっている中庭。今回は、その特徴や魅力についてご紹介します。
1. 中庭とは
パティオ、光庭（こうてい）、坪庭など、さまざまな名前で呼ばれる中庭。建物や壁などで囲まれていることが特徴で、閉ざされた空間ともいえます。中庭にはさまざまな種類があり、コートハウスの形態により、中庭の形も変化します。代表的なのは以下の2つの形です。
・L字型
住宅をL字型にし、中庭の2面を壁などで囲むタイプ。建物の形がシンプルなため、間取りのプランニングが柔軟にできます。
・コの字型
建物の中央に中庭を配し、3面を住宅で囲むタイプ。多くの部屋が中庭に面するため採光面に優れ、屋内外のつながりもより強く感じられます。
2. 中庭は自然光を取り込み、開放的な空間を作る
中庭のメリットとして真っ先に挙げられるのが、家が明るくなることです。コートハウスでは、中庭に面する壁には大きな開口が開けられるので、そこを通してたっぷりと室内に太陽の光を取り込むことができます。中庭に部屋が隣接し、北側など光が入りにくいスペースでも採光を確保できるため、光あふれる住まいがつくれます。周囲に建物が密集している場合の採光手段としても有効です。
3. 中庭が生み出す自由なプライベートな空間
コートハウスの内部にある中庭は外からの視線にさらされることがありません。高い防犯性も兼ね備えているので、安心して開放感を味わうことができます。カーテンを開けっ放しにして庭の緑をインテリア感覚で楽しんだり、子どもをプールで遊ばせたり。洗濯物も気兼ねなく干すことができます。中庭がもう一つのリビングとなって、日々の暮らしを快適で自由にしてくれるというメリットも。コートハウスでは、屋内・屋外という境界をゆるやかにし、敷地すべてをプライベート空間にできることが大きな魅力となっています。
コートハウスでは、外からの視線が入ってこないプライバシー性が確保されるとともに、採光や通風のしやすい明るく快適な住環境を作ります。また、子供たちの遊び場やガーデニング、アウトドアリビングなど、中庭には暮らしの楽しみに繋がる様々な活用法があります。季節ごとに様々な家族のアクティビティを実現できるのも、中庭の魅力と言えそうですね。
豊かな光と風を取り込む、素敵なコートハウスを、この機会にぜひ検討してみてはいかがでしょうか。